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佐藤卓さん「2つの実験」展

昨日、寺山修司さんの写真展のあと、佐藤卓さんの個展を見てきました。
昨日は、注文していた4月始まりのほぼ日手帳もちょうど届きました。
佐藤卓さんは、ほぼ日手帳のリニューアルデザインを担当されました。


■佐藤卓「2つの実験」展■(会期本日終了)
巷房・1(3F)+ 巷房・2(B1F)
「ひらがな」を題材にした作品を展示。


まずは近いほうからと思って、B1Fに階段を下りました。
すると照明暗い中に、ご本人がいらっしゃいました…!

仕事の関係者と思われる来客のお相手をしていらっしゃり、
佐藤卓さんは時折朗らかに笑っておられました。
その後も、一人お話を終えてもまた一人、と、
次から次へとひっきりなしにお知り合いの方が見えて、
ずっとお話されてました。スーツ姿の40代位の男性が多い。
知り合いではなさそうなのは、その時は、
私と、若い男性2人組の方くらいでした。


B1Fは、ばりばりインスタレーション作品。
オーバーオールを着た小さい男の子の形をした白い人形を
スクリーンで、その形に合わせた男の子の映像を投影し、
そのうちに、顔の部位がズレてバラバラになっていく、という作品。
隣の部屋では、同じ光景を上から撮影したムービーが
テレビモニターに映し出されています。

3Fは、ひらがな50音に3Dの形を与えた立体作品。
ひらがなも人形も、紙を積み層ねて作った立体だそうです。
グラフィックデザイナー佐藤卓さんの、
いつものパッケージデザインなどとは領域の違う試みでした。


3Fまで階段で登るときに、この巷房(こうぼう)という場所の
姿が見えてきて、すごいとこだなぁと感じました。
だいぶ古い建築物のようで、老朽化がすすんでいます。
エレベーターは昔の映画に出てくるようなタイプのもので、
情緒があります。時代物。開閉ドアは手動だそうです。
扉の上に、このような飾りがついています。

廊下にたくさん小部屋があり、それぞれ絵画を並べるギャラリーや
手作りの帽子屋さんなどを開いています。小さい街みたいです。
帽子屋さんとか、一度入ったら出て来れないんじゃないかと
思いました。異空間に迷い込んだように感じる建物でした。


まったく佐藤卓さんのデザインとは関係ない空間で、
逆にそこに、好感が持てました。
(個人的に、佐藤さんのデザインは、
掃除しまくってて塵一つ無いクリーンな…というイメージが
あります。)

3Fの展示室には芳名帳があり、書き込んでる途中で、
3行前くらいに、“佐藤晃一”の名があることに気付く…。
佐藤晃一さんって、あのグラフィックデザイナーの
佐藤晃一さんですよね。
佐藤卓さんの展覧会ってこうなんだ…、と感じました。
とにかく来場者は関係者が多いような印象。
展示室にいたギャラリーのお姉さんが優しかったです。


そして全部見終わって、階段降りたら
佐藤卓さんが下から登って来られました…!
「あ」と「う」の中間みたいな声を漏らすので
精一杯の私に、佐藤卓さんは笑顔で「どうも〜」と
言ってくださいました。
すれ違いざまだったので、相当な近距離でした。
これ以上近付く機会はもう無いだろうと思うくらい。


佐藤卓さんは、B1Fで若い男性2人組が出て行くときにも
「どうも〜」と声をかけていらっしゃいました。
意外とこれって、名の知れてる方はしない人多いですよね。
大事なお知り合いや仕事の関係者以外の一般客には、
一瞥をくれるだけで、特に挨拶はしない、という方が
多い気がしています。
(私の過去行ったものが、たまたまそうだっただけかな。)
たいがい、ゲストの対応に追われていてお忙しいので、
挨拶されないといやだというものではないですが、
されると嬉しいということがわかりました。
ほぼ日手帳のあたたかいイメージも壊れずに済んだ。
制作物のもつ雰囲気にもよるかもしれないですね。


ほぼ日手帳をリニューアルデザインする件については、
「愛しているものに触らないで!」というファンの声を
ひしひしと感じたといいます。
佐藤卓×糸井重里対談イベントに行った方の記事

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