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飯沢耕太郎さん×うつゆみこさんのトークショー

うつゆみこさんの個展「はこぶねのそと」を観に行ったあとに知った、
飯沢耕太郎(いいざわ こうたろう)さんとのトークショー
(急遽決まったらしい)が気になって、結局また
トークショーの日に展示会場へ行きました。
うつゆみこさんはもちろんのこと、飯沢耕太郎さんって
どんな方なんだろう?と見てみたい気持ちが高まってきたので、
行っちゃおうと、思い。


当日、始まる前に写真をもう一度見ていると、
一回目には見落としていたものが見えてきたりして楽しかったです。


■うつゆみこ個展「はこぶねのそと」終了直前緊急トークショー■(2/21)
出演:飯沢耕太郎氏(写真評論家・きのこ文学研究家)× うつゆみこ氏


うつゆみこさんのお姿は、めちゃめちゃ作品とリンクしてました。
なんの違和感もない。あと、山口小夜子さんに似た感じの目と髪型でした。
すごい切れ長かつ大きな瞳で、完璧なおかっぱ。黒髪。
前髪も後ろもバツっと揃ってました。
(過去記事:モデル 山口小夜子さん


飯沢耕太郎さんは、きのこが好きで「きのこ文学大全」なる著書も出版され、
キノコ切手収集家”でもあるみたいです。
トークショーの当日は、きのこ柄のチョッキを着て現れました。
うつゆみこさんも、飯沢さんのきのこ好きに合わせて、
きのこ柄のワンピースを着てきていました。
絵柄も色も可愛く、とてもお似合いでした。
高円寺で買った古着だそうです。
飯沢耕太郎さんはそれを聞いて、
「高円寺はきのこ狩りにいいんですよ」とおっしゃってました。
「高円寺は最近きのこがたくさん生息してる」と。
きのこグッズが手に入りやすいらしいです。



飯沢耕太郎さんが、うつゆみこさんの写真について
“可愛い・グロテスク・エロの三位一体”
と表現されてました。
(何度か繰り返しおっしゃって、自身で「うんうん」とうなずき、
納得を深めてました。)

飯沢さんが「エロさがあるよね、そのへんどうなの?」と尋ねると
本人曰く、最近アシスタントの仕事でエロ本写真専門の
カメラマンさんにつくことが多いのでその影響かもしれない、
とのこと。


また、飯沢さんは、うつさんの写真というのは、
非常に冷静で健全な精神状態で撮影されているものだろうと
見解されていました。
うつさんの写真は、観ると特徴としてわかるんですが、
ヌルっとしたものとツルっとしたものとか、
ゴツゴツしたものとふわふわなものとか、
質感の違うモチーフが組み合わされています。
そうしたモチーフ選びから見ても、かなり冷静で、
彼女の撮り方は非常に健康的だ、ということを
おっしゃってました。よくわかる解説だなぁと思います。

うつさん自身も「触感を大事にしてます」とおっしゃっていて、
自覚的に触感の違うもの同士を組み合わせている事が、
明らかになりました。
「撮る時はけっこう淡々と撮ってます」
「作品はポジティブなものにしようと心掛けています」
とも答えていました。

うつゆみこさんの写真は、モチーフは気持ち悪さがあるんですが、
決して、どす黒い感情をぶちまけたようなような暗さはないんですよね。
作家の冷静さと意図が感じられるからかなぁと思います。


うつゆみこさんは、前回開催されたキュレーターさんとの
トークショーが緊張しすぎて失敗した、と気にされていました。
話を聞いてうなずくばかりでほとんど喋れなかったそうです。
私は前のを観に行ってないので比較できないですが、
飯沢耕太郎さんとのトークショーは、安心しているような雰囲気で、
終了直後には、「今日は前回の5倍楽しめた…!」と
嬉しそうにおっしゃいました。ほっとしたみたいです。
観に行った側としても、本人が満足されていると嬉しいですね。


飯沢耕太郎さんの著書「きのこ文学大全」

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