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奈良美智さん シンポシオン(村上隆さん×佐藤可士和さん、横尾忠則さん×天野祐吉さん×一青窈さん)

奈良美智さんがニューヨークで逮捕されてました。分かったのは3月9日。原因は、地下鉄の駅で落書きしたことそうです。
このこと今知りました。情報遅くてすみません。
落書き…、落書きってことになるんだなぁ。
奈良さんが、拘置中の食事はピーナツバターのサンドイッチと牛乳だったと紹介してくださったそうです。



3月9日というのを見て、「もしかしてクリエイティブ・シンポシオンで村上隆さんのトークショー聴きに行ったのって同じ頃だったっけ?」と思いましたが、奈良美智さんの逮捕が2月27日午前3時すぎで、トークショーは3月12日だったので、けっこう離れてますね。

過去の関連記事:「広告批評」のファイナルイベント 『クリエイティブ・シンポシオン 2009』の記事、書きました。


クリエイティブ・シンポシオンの佐藤可士和さんと村上隆さんの対談をみに行きました。村上隆さんがガンガンしゃべってくださって面白かったです。


基本的には村上隆さんが進行役で佐藤可士和さんにインタビューしながら自分の話もする、というスタイルだったのですが、時間に関しては佐藤可士和さんがチラッチラッと時折腕時計をチェックして、最後ぴったりの時間におさめてました。それを村上さんが「さすがだね」と笑ってショーが終了。連係プレーがすごいと思いました。


お二人はだいぶ昔に知り合ったそうです。話題は、佐藤可士和さんの事務所(注目されてる現在の事務所)に憧れて同じ建築デザイナーに頼んでそっくりの事務所をつくったことや、佐藤可士和さんの事務所の床の間的スペースにそれ用の新作を展示したことから始まり、ユニクロ米進出話や、海外と日本のアート事情などいろいろお話されました。


村上隆さんは、昨年9月にアップルストアで行われた「村上隆トークイベント:GEISAI#11を語る」より全然しゃべってたという印象です。こちらは海外のアートアドバイザーの方がゲストで来ていて、村上さんのことを大絶賛していました。途中で村上さんが「あんまり褒めると日本人はうさんくさいと思ってひくから、控えめに…」と苦笑いで注意したほど。このトークショーを見てからだと、シンポシオンで佐藤可士和さんを相手に言った「僕は海外では賞賛されるけど、日本じゃ嫌われてる」という意味(というか状況)がわかります。
佐藤可士和さんに「嫌われてなんかないでしょう」と言われて、「いや、特にオタクに嫌われている」との答え。
可士和さん「なんでですか?(日本のオタク文化をかっこよく世界に伝えたのに、なんでだめなの?というような意味)」
村上さん「“搾取”してるって言われるの。オークションで何億で売れても、こっちには一銭も入ってないのに。」
可士和さん「“搾取”…?」
そういう感じで、いろいろなお話が出てきて面白かったです。


天野祐吉(あまの ゆうきち)さんの「公開CM批評」は入場無料なのでありがたかった。初日の「批評とは何か?」についてのお話が特に印象深かったです。天野さん、やっぱり素敵でした。
過去の関連記事:澤本さん(←天野祐吉さんのところ)



横尾忠則さんの日もチケットとったんですが、購入後に天野祐吉さんも出演することになって、嬉しかったです。
あと、偶然、一青窈(ひととよう)さんも生で観れました。ジャケットの絵を横尾さんに描いてもらったという縁で、ゲスト出演。脚が小枝のように細かったです(やや生命的に危機を感じる程)。そして極限まで短いホットパンツと、相当傾斜のあるヒールの高い靴を履かれてました。ちなみに一青さんは、二人の会話にほぼ入れなかったので、なんだかよくわからない感じで終わりました。進行役の天野さんは会話に入れようと何度か話をふったけど、話題が難しく…(知識的にも会話のキャッチボール的にも)。本人としても居づらい場だったのではないかと思います。


横尾さんは画家宣言して以来グラフィックデザインから遠のいてるそうですが、ご自身の小説の装丁デザインはされたそうで。こんなの(装丁)手を抜いてやればよくって、中身に勝っちゃだめだから装丁は適当、というようなことをおっしゃってました。


あと、横尾さんの自宅の敷地にアリが沢山来るそうで、そのアリを誰かに踏まれないか心配で旅行にも行きづらい、という話も面白かったです。来客が気付かずに踏んだとき、ブチ切れたそうです(笑って言ってましたが、その場では身が縮むよな雷が落ちたんだろうな…)。それで、出版社の人やギャラリーの人が来る時は事前に水をまいて水の道を作り「ここを通るように」と指示を出すようにしたとか。アリは水を避けるから。人間のお客は、水浸しの所を通る。さらに対策をねり、アリに注意の看板や、板を渡した橋も作ったそうです。


雑誌「広告批評」が30周年で休刊することについては、「30年?3日でやめていいでしょ、こんなの」と言い(語尾は笑ってた)、それに対して天野さんは「僕も3ヶ月でやめたくなったけど、説得されたんです。そしたらズルズルと30年も続いて…」と事情を話されました。
横尾さんは「休刊」という言葉についても、「休刊てなにそれ、廃刊でしょ、廃刊!」と言い(私もそこ気になってた)、天野さんは「う、う〜ん」とうなったまま話題を変えてましたが、トークショーの終盤にはとうとう自ら「廃刊」と発言しました。横尾さんが笑顔で「そう!それでいいんだよ、言ったらすっきりしたでしょ?」と言ってました。イベントの最中に、休刊が廃刊に変わりました。そんな感じで面白かったです。

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