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ここ数年読んだマンガで面白かった作品 ベスト3

2,3年前〜最近の間で、私が読んだ(数少ない)マンガの中から、「これは面白い…!」と思ったものを3つご紹介しようと思います。

『劇画 家畜人ヤプー【復刻版】』『鈴木先生』『バクマン。』の3作品です。

  


皆様の参考になるかどうかはわかりませんが、書きます。
以下、詳細。

『劇画 家畜人ヤプー【復刻版】』
 原作・沼正三、作画・石ノ森 章太郎


個人のマゾヒズムな妄想を、歴史的・科学的に裏付けしながら、未知の新世界の思想として提示している作品。私が読んだのは今年刊行された復刻版です。

原作の『家畜人ヤプー』(沼正三さんの長編小説)は、三島由紀夫さん、澁澤龍彥さん、寺山修司さんらが賞賛し、右翼団体が出版妨害を行ったという。まさに「禁断の書」。

「肉便器」を「セッチン」と読む…ということなど初めて知りました。(現在使われている「肉便器」の主な意味とは異なります。)こうした独特の風味のある用語が続々出てきます。
※なので、嫌いな方は読まないでください。

私の個人的な感想としては、今後「むーあにまる図鑑」を作ることがあったら、理屈付け・説得力の持たせ方など参考にできたらいいなぁ…と思いました。

ちなみに、戸川純さんがボーカルをしていたバンド「ヤプーズ(YAPOOS)」の名は、やはりこの『家畜人ヤプー』からとっているそうです。
 

戸川純さんについて、広告に関心のある方向けにご紹介すると、コピーライターの仲畑貴志さんによる「おしりだって洗ってほしい」のコピーで有名なTOTO「ウォシュレット」のテレビCM(1982年)に起用された女性です。



『鈴木先生』
 武富健治(現在9巻まで刊行)

  

中学校の教師・鈴木先生が、生徒や同僚の先生達に起こる問題に対し、脳に汗をかきながら精神を消耗しながら、解決へと導いていく物語。鈴木先生の心の葛藤、思考の一人旅を細かく描写しています。

鈴木先生、ヤバイです。面白いです。
読むと震えます。(手が震えるのか心が震えるのかわかりません。)

これはギャグなのか?本気なのか?
それとも本気と書いてギャグと読むのか…?

第一話、第二話…と、回を追うごとに物語は激しさを増す一方で、すさまじいです。

現在進行中のマンガの中では、ダントツに面白いのではないかと思います(私は読んでるマンガの数が少ないので、この判断はあやしいですが)。

『鈴木先生』は、2007年の文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作品でもあります。

なお、作者の武富健治先生の個人サイトの「作者紹介」と、更にその中のリンクページ「年譜」(0歳から写真付きの詳細な紹介)をのぞいてみられると、『鈴木先生』のディープな世界の秘密に一歩近づけるかもしれません。



『バクマン。』
 原作・大場つぐみ、作画・小畑健(現在8巻まで刊行)

 

『DEATH NOTE』と同じ作者による作品。
主人公の男の子2人組が、作画担当と原作担当としてタッグを組んで漫画家を目指し、「週刊少年ジャンプ」に持ち込みをして高校生でデビュー、その後プロの連載漫画家として闘っていく姿を描いた作品。

担当さんとの打合せや連載会議のことなど、マンガを作っている現場の情報がたくさん入っていて面白いです。

また、この『バクマン。』自体が「週刊少年ジャンプ」の連載漫画であり、原作と作画に分かれて作っていることで、現実世界と物語世界の密接な繋がりを感じさせ、描かれている内容をよりリアリティのある生きた情報に見せている、ということが特徴かと思います。作中に登場する編集者のキャラクター達も、実在のジャンプ編集者をモデルにしているらしいです。


キャラクターの中では、新妻エイジが一番好きです。

新妻エイジは、主人公2人がライバル視している、天才漫画家。
たしか『バクマン。』内で「ライバルキャラは、主人公よりも魅力的に描け」という話が出てきますが、それを体現するかのように、新妻エイジは魅力的な人物として描かれているなぁと思います。(新妻エイジを引き立てる為か、主人公2人を地味にし過ぎているようにも思えますが…。主人公の「サイコー」を派手にして、さらに新妻師匠を派手にしてほしい。)

あと、平丸一也も好きで、平丸先生が連載しているという設定の「ラッコ11号」というマンガを読んでみたいです。

★追記:平丸先生の「ラッコ11号」、本誌に掲載されましたね!


  


●マンガに関する記事:
『よつばと!』(面白いマンガ続編)

しりあがり寿さんの短編集『夜明ケ』の中の「他所へ…」


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